|
電動機は始動時に全負荷電流(定格電流)の3〜6倍程度の電流(始動電流)が流れます。このため、電力会社では定格出力が3.7kwを越える三相誘導電動機については、始動装置を使用して始動電流を抑制するように定めております。ただし、国内ポンプメーカの水中ポンプ用電動機で使用している「特殊かご形誘導電動機」では、11kW未満のものは除かれます。よって、水中ポンプの三相誘導電動機の代表的な始動方式は、表-3のようになります。
|
|
表−3 三相誘導電動機の始動方式 |
出力 |
始動方式 |
内 容 |
7.5kW
以下 |
直入れ始動
(全電圧始動) |
電動機に最初から定格電圧(全電圧)を印可して始動する方式で、始動操作が最も容易で、大きな始動トルクが得られるのが特徴です。しかし、始動時に定格電流の3〜6倍程度の電流が流れるため、電源や他の電動機などの設備に影響を与えることがあり、小出力の電動機に採用される始動方式です。 |
11kW
以上 |
スターデルタ始動
(減電圧始動) |
巻線がデルタ結線されている電動機で、始動時はスター接続、一定時間後にデルタ接続に切り換える方式で、直入始動に比べて始動電流を約1/3に抑えられるのが特徴です。しかし、始動トルクが約1/3に低下するほか、始動器が必要でポンプケーブルも6芯となるため、中出力の電動機に採用される始動方式です。 |
|
|
|