GPユニットには、GPを1台設置するシンプレックス型と2台設置するデュプレックス型とがあり、この時の貯水タンク内の水位設定は図−2のようになります。
図−2 貯水タンクの水位と各容量図
 
 各容量決定に際しては、次の点に留意します。
 
(1) LWL(ポンプ停止水位)
  LWLはGPの吸込口より高い水位に設定します。スカム発生を防止するためには、GPが水面上の空気を吸い込まない範囲で極力低い水位に設定する方が有利です。したがって、GPの種類により貯水タンクより100〜200mm(容積式GPは300mm)程度をLWLに設定します。
 
(2) LWLからHWL(常時運転容量)
  LWLからHWLは、一般に1回の運転時間が2〜3分程度になるように定めます。また、デュプレックス型は、2台運転時に2〜3分程度になるように定めます。
 
(3) HWL以上(非常時容量)
 HWL上は、停電時間分の汚水量を貯留できるように定めます。停電時間の一般値は2時間程度としますが、実情に合わせて決定するものとし、また、GPの故障などによる交換時間も考慮する必要があります。

※本文は、雑誌「月刊下水道」に投稿した原稿を加筆修正したものである。
作成日:平成19年12月18日
(社)日本産業機械工業会 排水用水中ポンプシステム委員会

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