圧送ポンプ施設 あっそうぽんぷしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,主に起伏の大きい地形で汚水を必要な位置まで圧送するために用いられるポンプ施設。
 
 また,平坦な地形で汚水を長距離圧送する場合にも用いられる。
 
 圧力ポンプ施設に属し,水中汚水汚物ポンプを用いたポンプ施設。
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圧送ポンプ場 あっそうぽんぷじょう
 
 主に起伏の大きい地形で汚水を必要な位置まで圧送するために用いられる中継ポンプ場。
 
 また,平坦な地形で汚水を長距離圧送する場合にも用いられる。
 
 ポンプ全揚程の内,実揚程に比べて圧送管の損失水頭の割合が比較的大きくなる。
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圧力管路 あつりょくかんろ 農集
 
 農業集落排水施設において,圧力ポンプ施設から圧送先(汚水処理施設あるいは自然流下管路のマンホール等)まで汚水を流送する施設であり,管路内壁には正圧が作用している。
 
 圧力管路は,管路,区間弁,点検口,空気弁等で構成される。
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圧力式管路施設 あつりょくしきかんろしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,ポンプで発生させた圧力を利用して汚水を流送する管路施設。
 
 圧力式管路施設は,圧力ポンプ施設,圧力管路の2施設で構成される。
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圧力ポンプ施設 あつりょくぽんぷしせつ 農集
 
 圧力式管路施設に用いられる施設で,グラインダポンプ若しくは水中汚水汚物ポンプ,貯水タンク,槽内配管,弁類等を組み込んだポンプユニットと制御盤,水位計,警報装置,受電設備等の電気・計装設備で構成される。
 
 圧力ポンプ施設は,グラインダポンプ施設と圧送ポンプ施設に区分される。
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ウォータハンマ うぉーたはんま
 
 ポンプの停止による管路内の水流の急激な停止などで管路内に圧力波が生じ,その波が管路内を伝播して異常圧力を発生させる現象。
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管内貯留 かんないちょりゅう
 
 ポンプ施設より上流側の管路や流入管高さより高い位置のポンプ水槽容量を貯水容量として見込む考え方。
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環網状管路 かんもうじょうかんろ
 
 樹枝状管路に対する概念。
 
 管路が網目状に連結して,汚水が正逆いずれの方向にも流れ得る場合がある。
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逆止弁 ぎゃくしべん
 
 圧送管(圧力管路)からの逆流を防止するためにポンプの吐出側に設ける弁。
 
 ポンプ水槽内部に取付けられる。
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空気弁 くうきべん
 
 ポンプ圧送時に管路内の残留空気を抜いたり,管路内が一時的に負圧になった場合に空気の取り入れたりする役割を果たす弁。
 
 山越え管路等の凸部や長距離の平坦な管路に設置される。
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区間弁 くかんべん
 
 圧送管(圧力管路)を区分して保守点検等を行うために設ける仕切弁。
 
 管路の主要合流部等に設置される。
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組立式マンホール くみたてしきまんほーる
 
 コンクリート二次製品として工場で製造され,現場で組み立てられるマンホール。
 
 ポンプ施設では,ポンプ水槽として主に1号〜4号を使用する。
 
 構造は,鉄蓋・受枠,調整部,斜壁・スラブ,直壁,底版などからなる。
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 グラインダポンプ施設 ぐらいんだぽんぷしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,主に圧力管路の末端部に設置される圧力ポンプ施設。
 
 家屋等の汚水の発生源から宅地内配管や取付管等を経由して汚水を受け入れ,圧力管路へ圧送する。
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警報水位 けいほうすいい
 
 ポンプ施設のポンプ水槽内の水位がポンプ起動水位より上昇して,警報装置が作動する水位。
 
 ポンプ故障等により汚水がポンプ水槽からあふれることを未然に警報するためにポンプ起動水位の上に設ける。
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最低運転水位 さいていうんてんすいい
 
 ポンプが空気を吸い込むことを防止するために最低限必要な,貯水タンク底からポンプ停止水位までの水深。
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残留速度水頭 ざんりゅうそくどすいとう
 
 管路内を流れる汚水が,管路上での摩擦等による損失水頭や実揚程分の水頭を差し引いても,なお保持し残っているエネルギーを水頭で表したもの。
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止水弁 しすいべん
 
 ポンプ,逆止弁および圧送管(圧力管路)の保守点検用として,ポンプの吐出側に設ける弁。
 
 ポンプ水槽内部または外部に取付けられる。
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 自然流下式管路施設 しぜんりゅうかしきかんろしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,家屋等から排出された汚水を公共ますで受けて本管に集水し,汚水処理施設まで流送する管路施設。
 
 自然流下式管路施設は,自然流下管路,マンホール,取付管,公共ます,中継ポンプ施設等で構成される。
 
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樹枝状管路 じゅしじょうかんろ
 
 幹と枝に例えた圧送管(圧力管路)が順次合流し,汚水が上流から下流に向かって,一定方向に流れる。
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真空式管路施設 しんくうしきかんろしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,真空を使って汚水を流送する管路施設。
 
 真空式管路施設は,真空ステーション,真空管路,真空弁ユニットの3施設で構成される。 
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水撃圧 すいげきあつ
 
 ポンプの停止による管路内の水流の急激な停止などで管路内に圧力波が生じ,その波が管路内を伝播して異常圧力を発生させる現象。
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 スイング式逆止弁 すいんぐしきぎゃくしべん
 
 配管途中に取り付けて汚水の逆流を防止する弁で、弁体が円盤状で軸を中心に揺動(スイング)して開閉する構造のもの。
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設計対象汚水量 せっけいたいしょうおすいりょう
 
 ポンプの機種,管路の管径等を設定するための重要な諸元であり,圧力式管路施設においては1分間最大汚水量とする。
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設計同時運転台数 せっけいどうじうんてんだいすう
 
 圧力管路に接続しているポンプ施設のポンプのうち,確率統計的に同時に運転すると見込まれるポンプの台数。
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槽内配管 そうないはいかん
 
 ポンプ吐出口のフランジから貯水タンクの吐出貫通部までの弁類を除く配管。
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宅地内配管 たくちないはいかん
 
 宅地内に設置される個人所有の施設であり,自然流下管路と私ますで構成される。
 
 宅地内配管の施工に当たっては,雨水等の侵入防止に十分配慮する必要がある。
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多重多段圧送方式 たじゅうただんあっそうほうしき
 
 複数の圧力ポンプ施設が接続された圧力管路により圧送先まで汚水を圧送する途中に、汚水を受ける圧力ポンプ施設を1段以上組み合わせて圧送する方式。
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多重単段圧送方式 たじゅうたんだんあっそうほうしき
 
 複数の圧力ポンプ施設が接続された圧力管路により、圧送先まで汚水を圧送する方式
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単独多段圧送方式 たんどくただんあっそうほうしき
 
 1つの圧力ポンプ施設が接続された圧力管路により圧送先まで汚水を圧送する途中に、汚水を受ける圧力ポンプ施設を1段以上組み合わせて圧送する方式。
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単独単段圧送方式 たんどくたんだんあっそうほうしき
 
 1つの圧力ポンプ施設が接続された圧力管路により、圧送先まで汚水を圧送する方式。
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 中継ポンプ施設 ちゅうけいぽんぷしせつ 農集
 
 農業集落排水施設において,主に自然流下式管路の途中に設置され,管路の埋設深が深い位置で汚水を揚水し、管路の埋設深を浅くするために用いられるポンプ施設。
 
 自然流下式管路施設の特殊構造物に属す。
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 中継ポンプ場 ちゅうけいぽんぷじょう
 
 汚水汚物用水中ポンプを使用し,沈砂池等が省略されたコンパクトな小規模ポンプ場。
 
 中継ポンプ場には,揚水ポンプ場と圧送ポンプ場がある。
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通気管 つうきかん
 
 防臭トラップの保護および配管内の流れを円滑にするために,直接外気の給気および外気への排気が行えるよう宅地内配管またはポンプ施設のポンプ水槽等につなぐ配管。
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点検口 てんけんこう
 
 圧送管(圧力管路)に異常が認められた場合に圧力管路の保守,清掃等を行うために設置される口。
 
 通常区間弁と併設される。
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動水圧 どうすいあつ
 
 流体が固定した面に衝突するときその面に働く圧力(流れが発生している時にパイプ内に作用する圧力)。
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非常時容量 ひじょうじようりょう
 
 ポンプ施設で停電時の溢水を防ぐために,ポンプ水槽内等に確保する貯水容量。
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ボール式逆止弁 ぼーるしきぎゃくしべん
 
 配管途中に取り付けて汚水の逆流を防止する弁で、弁体が球体(ボール)で水流により移動して開閉する構造のもの。
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ポンプ起動水位 ぽんぷきどうすいい
 
 ポンプ施設のポンプ水槽内の水位が上昇して,停止中のポンプが起動する水位。
 
 一番低い流入管底以下に設定される。
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ポンプ停止水位 ぽんぷていしすいい
 
 ポンプ施設のポンプ水槽内の水位が低下して,ポンプが停止する水位。
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ポンプユニット ぽんぷゆにっと 農集
 
 農業集落排水施設において,合成樹脂製若しくはコンクリート製の貯水タンク内にポンプ,水位計および槽内配管等をコンパクトに収納したもの。
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有効容量 ゆうこうようりょう
 
 ポンプの起動間隔やポンプ運転中の電動機の発熱を冷却するのに必要な水深等を考慮して決めた貯水容量。
 
 ポンプ水槽のポンプ起動水位とポンプ停止水位との間に確保する。
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揚水ポンプ場 ようすいぽんぷじょう
 
 比較的平坦な地形に設置され,自然流下式管路の埋設深が深い位置で汚水を揚水し埋設深を浅くするために用いられる中継ポンプ場。
 
 ポンプ全揚程の内,多くが実揚程で占め,圧送管が極めて短く配管の損失水頭が少ない。
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流入管 りゅうにゅうかん
 
 ポンプ施設に汚水を導入する配管で,ポンプ槽の上流に位置する。
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流入バッフル りゅうにゅうばっふる
 
 流入管からポンプ槽内に流れ込んでくる汚水の勢いを減勢する装置。
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作成日:平成21年06月30日
(社)日本産業機械工業会 排水用水中ポンプシステム委員会

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